北海道の歴史に興味を持ち「北海道文化財保護協会」に入会しています。年に3回開催される「文化財講演会」ですが、今回はその3回目最終回となりました。講演内容を聞き逃さずにメモを取ろうと意気込んでいたところ、持参したポールペンで文字を書き始めると何とインク切れです。「あ〜あ、やってしまった。」と、確認しなかったことを反省し頂いた資料と自信のない記憶力に基づいてこのページを書き始めた次第です。
令和5年度 第3回 文化財講演会
主催:(一財)北海道文化財保護協会
『演題 遺跡と指定文化財が語る北海道の歴史ー国宝・白滝からビールまでー』
○日時:12月6日(木) 14:00〜16:00
○定員:40名(申込順)
○受講料:一般700円 保護協会会員 無料
○会場:かでる2・7(道民活動センター)ビル 7階 710会議室(札幌市中央区北2条西7丁目)
○講師:公益財団法人 北海道埋蔵文化財センター 理事長 長沼 孝 氏
なぜオープニングに「風の谷のナウシカ」かというと、「風の谷のナウシカ」メイのお父さんも考古学者だっのたそうです。
考古学について(*パンフレットより引用)
考古学は遺跡の発掘調査を行い、その成果に基づき地域の歴史を明らかにしていきます。まさにその作業は警察の鑑識と同じ。発見された土器や石器は「物的証拠」、発見の状況は「状況証拠」です。
1 ホモ・サピエンスと遺跡
北海道に人が住み始めてからの歴史を発掘調査成果や指定文化財を紹介しながらたどってみます。
2 旧石器時代
千歳から長沼に至る丘陵地帯から発見されています。
我が国の装飾品の発見
当時の装飾品は、大陸からもたらされたと考えられています。
白滝の黒曜石
川の上流から下流で発見された石器の違い
黒曜石といえば・・・
現在ではとても考えられませんが、現職当時、白滝で地学の現地学習があり黒曜石の破片を頂きました。暫くの間保管していたところ、ただの石ころに見えその価値を見出せず捨ててしまった記憶があります。返す返すも勿体無いことをしてしまいました。家宝になっていたと思います。
令和4年に国宝指定、令和5年には白滝を含めて
縄文の原始絵画
現在の長沼の考え
2 ビールの考古学
北海道開拓使麦酒は、ご稜星ラベルでした。現在の「北海道庁」入り口のマークと同様で、「サッポロビール」がそのままご稜星です。
当時は、「アルミ缶」ではなく「スチール缶」の麦酒
日本で最初にビールを製造したのは、北海道と学んでいます。
終わりに、印象深い言葉で締めくくられ
講師の「長沼 孝」さんは、『「腹の足し」にならないが、「心の足し」になり、人間が生きていく上で絶対に必要なもの、それが「文化財(歴史遺産)」と「芸術文化」です・・・。』と、印象深い言葉で本講座を締めくくられました。
感想として
「縄文からの北海道の遺跡」を二時間で収めるには内容的に盛り沢山で要点のみになってしまったように思われました。5〜6分野毎の時代に分けると細部にわたって更に深まるのではないでしょうか。次年度以降、再度学んでみたい講座です。是非お願い致します。