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日記

特別展「よみがえれ!とこしえの加清純子」再び 北海道立文学館にて

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2019年に催された「よみがえれ!とこしえの加清純子」が、大好評により「70年間封印されていた秘蔵資料を初公開」を含め『再び』開催されることになりました。実弟で詩人の暮尾淳が保管していた作品など16点が「北海道文学館」に収蔵され、加えて新たな写真や遺品等も展示されます。

加清純子は高校で渡辺淳一や荒巻義雄とは同級生。そうそうたるメンバーが同じクラスだったとは!文学の面では、「清瀬瞬子」の名で発表され、作品は戦後反権威世代(アプレゲール)のヒロインの一人と言えます。

特別展「よみがえれ!とこしえの加清純子」再び 70年間封印されていた秘蔵資料を初公開 2022年1月22日(土)~3月21日(月・祝)

*ビデオや写真撮影はできませんので、絵画について上手く文章表現することは?です。購入した二枚の絵葉書を参考にしながら何とか記してみましたが。

1948年、(ほうづきと日記)が中学3年生で道展入選した作品です。当時、基本は写実画でした。(ほうづき)は、とても中学生の作品とは思えない繊細さです。「天才少女画家」といわれた所以でしょう。未熟な黄緑色のほうづきと完熟した橙色のほうづき。その色使いとリアル感、そして配置。斜めにとった構図に広げている本の白いページが映え、周りの色彩を際立たせています。

1950年の(花)から作風が変遷していきます。中央画壇「アンデバンダン女流画家展」に出品するようになり画風が幾何学的抽象を試みるようになりました。

<衝撃(行進)>アメーバ的、不定型で有機的な形態を取り入れるようになりました。

現存する作品で最大5の0号<舞台(踊る少女)>

1951年に入りモノクロームの絵画(哀愁)・・・ここからは、暗い印象を受けます。

モノクロームの具象した描写の陰鬱な混合といえます。(眼)(魚)

(リズム)数種の音符が象徴されているようでもあり、深く沈む瞳のようでもあり。右側の白色と左側の暗色が心の闇が映し出されているのかもしれません。

(チルチルとミチル)(墓段)立派すぎる仮面(招く)*新受贈作品

同類項 無邪気な装い(時間)

鑑賞後に

写実的から抽象的モノクロームへと作風が変遷していった絵画。それらに見入ってしまい、文芸作品や関連する資料については深められませんでした。初期の写実的(ほうづきと日記)から抽象的(リズム)へ画風変化の過程が明らかな葉書を買ってみました。感慨深く「北海道文学館」を後にした次第です。

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