「北海道新聞」に「北海道新聞社新社屋」で講座が開かれると載っていましたので、当日、受講してみました。「北海道新聞社新社屋」は、とても立派なビルです。一度くらい購読者向けに催し物があっても良いのでは、と考えていたところです。当日は開場の30分前に会場に着いたところ、並んで待っている受講者が多かったのか既に会場入りが進んでいました。
心のストレッチ、してみませんか?ー 心もからだも、かろやかに柔らかに ー
青山リカ 医師
< 日 時 > 2025・10・4(土)開場13:00〜
< プ ロ グ ラ ム >
1 当院のインフォーメーション(13:30〜13:50)
2 特別記念講演 (14:00〜15:00 質疑応答含む)
○ 心のストレッチ、してみませんか? ー心もからだも、かろやかに柔らかにー 講師:香山リカ
3 座談会 (15:00〜15:40)香山リカ 医師、阿部幸弘 医師、傳田健三 医師
○ 参加料 無料、定員 200名、
○ 会 場 D OーB O X E A S T北海道新聞社新社屋1階、申込不要
* 2 特別記念講演の内容を聞き取りながらメモした内容が、下記です。
北海道で研修医をしていた時、平松病院で初めて当直をした日のことです。熱が37℃ある患者がいてそれだけでパニックになってしまいました。
札幌、北海道で心の病の研究を75年に渡って行ってきた平松先生です。心の病、うつ病は結構な人がなる病です。専門の医療機関に行って、専門家にかかるのも良いです。毎日生活していて気持ちが晴れないことは、誰にでもあるものです。病院に行くほどではないが、もっと生き生きと自分らしく生きたいという病気ではないかと思われます。体は病気だけれど心は元気という人もいます。また、体的には病気だけれど元気という人もいます。
体的には健康でなくても物凄く心が元気な人がいました。診療所で、「今日は、大丈夫?」と、聞いたら「先生こそ。大丈夫?」と、言われた。勿論、横たわって動けないのに心が健康な人から暖かな気持ちにさせられてしまいました。心が元気であれば、元気な人・健康な人に見えてしまいます。
むかわ町は、穂別町と鵡川町が合併して誕生した町です。穂別は山中の孤立地区。人口は約7500人。穂別地区は約2200人医療機関は、「ほべつ診療所」しかありません。
穂別行きを決めた時に、いろいろな声があったのです。
・60歳を超えてから新しいことをするのは無茶。
・せっかく東京にいるのにどうしてそんな辺鄙なところへ。
・あなたも負け組になったね。
・早く東京に帰って来れるといいね。
今考えると全てが取り越し苦労、余計なお世話、でもその時は心が揺れました。結局はとても個人的なよくある初老の悩みです。
・「自分への問いかけ」の意味に危険性
・「問いかけ」は、気づきや成長の第一歩
・「問いかけ過ぎ」は、危険も潜む・・・この私もそうでした。
・「このままでいいの?」
みんな、自分で自分を貶したり傷つけたりしていませんか?「くらべる病」に取り憑かれていない?
・選択肢が増えたことは素晴らしいのに、誰もが「これでもない、あれでもない。」と、右往左往。
・「多様性」と、言いながら誰でもが自分にランク付けを社会がしてしまいます。
危険なフレーズ「どうせ、私は✖️❌だ。」です。
・おじさん、おばさん ・無職、学歴が低い、収入が低い ・子供がいない、孫がいない ・外見がこうだ、ああだ
・誰の役にも立っていない・・・等
誰にも言われていないのに自分で思い込んでいませんか?コロナ禍で、更に「私はダメ」と思う人が増えました。でも、本当に「誰かの役に立たなければダメ」なのでしょうか?
「生まれてきたから生きている」水木しげる
「家内は生まれてきたから生きている」と、いうような人間です。それは、スゴい事だと水木さんは思っていました。
それって、あなたのせい?世の中(社会)の仕組みの問題じゃないの?
・うまくいかないのは、「全部自分のせい」ではない!
・「自己責任の雨」に取り憑かれていませんか?
・個人モデルから社会モデルへ
もっと自惚れてみよう・
・自分への声かけ「私って凄い」「結構やるな」
・「これでいいじゃない」「よく頑張った」
・自分のご褒美も忘れずに(美味しいもの、良い景色、素敵な音楽などで自分をご機嫌にしましょう)
助け合って生きるしかないじゃない。
・どんどん誰かを頼り助けて
人間関係で悩むのは、時間がもったいない。
・気の合う人と気がすむまでにする。「まあ、いいか」くらいで十分
・「一歩退いて考える」のも大切
・「あの人も疲れているんだな」「今日はノリが合わないな」
・身内であっても「別の個人」。全てが分かり合えなくても落ち込まない。
・「何が悪かったの」
人生には、勝ちも負けもありません。心もゆるめて、慌てずに行きましょう。
講演を聞いて
「心もからだも、かろやかに柔らかに」のテーマの如く、「ほべつ診療所」での青山リカ先生ご自身のお人柄と生活そのものが垣間見えて、ほんわりとさせられてしまいました。医師の方には想像もできないような大変さがあるのでしょうが・・・。

