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日記

壮大なスケールで迫る『「日本画家 羽生輝展」悠久の岬を望む』北海道近代美術館にて 

投稿日:2022年5月18日 更新日:

北海道立近代美術館では「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」と『「日本画家 羽生輝展」悠久の岬を望む』が同時開催されています。釧路を拠点に創作活動を続けている羽生輝さんは、主にモチーフを浜辺、岬、番屋とし、それらを鋭く重厚に描いた日本画家です。50年以上に渡って、浜辺から湿原、岬へと描いてきました。100号、150号といった大作が目を見張る中で、小品作と併せて100点あまりが展示されています。

壮大なスケールの日本画に潜む道東の自然とオホーツク海の厳しさ

羽生輝さんのプロフィールを簡単に

1941年、東京に生まれ7歳の頃、家族で北海道釧路へ転居しました。北海道学芸大学釧路分校(現・北海道教育大学釧路校)で油彩画を学び、その後日本画に転向しました。釧路市内中学校や高校で教鞭を執りながら制作に取り組みました。道展を始め、数々の展覧会で受賞しています。

『「日本画家 羽生輝展」 悠久の岬を望む』4月16日(土)~6月26日(日)北海道立近代美術館にて

正直、「日本画家 羽生輝さん」を存じ上げませんでしたが、衝撃的な作品に深く感銘を受けた次第です。北海道が生んだスケールの大きい「日本画家 羽生輝さん」を誇りに思いました。これだけの作品制作に仕上げるエネルギー、想像に絶します。

多くの作品の中から特に感銘を受けて

「望郷(クナシリ)」や「望郷(クナシリ・エトロフ)」は、間近に見られるクナシリ島とエトロフ島をうっすらとした色彩で、此方の浜辺にたたずむ人々を黒色で表現。隔絶され望郷の念にかられる人々の心境が表れ、未だ先行きが見えない北方領土問題の現実を物語り元島民の心境が伝わってくるのです。

「厳冬北崖」や「北の浜」には崖の壮大さと比較にならないほどの小さな民家。その民家には人の営みが小さいけれどほのぼのとした灯に示されています。高い位置から見下ろす構図が多く、日本古来の絵画手法がとられています。平安・鎌倉時代の大和絵に用いられていた手法なのだそうです。

50年かけて見つめてきた道東の自然、漁村から岬へ遠く彼方へ。北海道ならではの道東の大自然を描き出されています。オホーツク海は美しい青い海ではなく、流氷や荒れ狂う波で白一色の海だったりただ鉛色だったり。

厳しいオホーツク海に沈んだ観光船事故に思いを馳せ、その痛ましい事故に哀悼の意を表します。ふと、現実が脳裏を掠めた瞬間です。

 

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