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日記

清流千歳川と「サケのふるさと千歳水族館」にて秋の風物詩「サケ漁」

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清流千歳川は透明度が抜群で名だたる「支笏湖」を源とする川です。JR千歳駅から千歳川に沿って西へ徒歩で15分ほど行くと「道の駅」があります。隣接された「サケのふるさと千歳水族館」では、秋になると側を流れる千歳川に設置された「インディアン水車」で遡上してきた鮭を捕獲する様子を間近に眺めることができます。

子供の頃、この建物は決して立派とはいえず「孵化場」として親しまれていました。遠足で何度も訪れていたところです。「インディアン水車」で捕獲された鮭は更に上流の「採卵場」へ運ばれ、受精した卵は稚魚になるまで育てられます。春になり千歳川に放流された鮭の稚魚は本流の石狩川を経て日本海へ、そして遠いベーリング海まで旅をします。三・四年という長旅を終え、立派に成長した鮭は故郷の千歳川に戻ってくるのです。

「サケのふるさと千歳水族館」マレク漁実演(千歳アイヌ協会主催)

「サケのふるさと千歳水族館」 鮭の日・アイヌフェスタ! 2021.11.8(月)~14(日)

文化公演・マレク漁実演(千歳アイヌ協会主催)

「道の駅」と「サケのふるさと千歳水族館」の辺りは公園「サーモンパーク」として整備されています。「サケのふるさと千歳水族館」の裏側には、池と千歳川に注ぐ小川がありその池で「マレク漁実演」がありました。池には、錦鯉やヤマメが生息しています。

司会者と千歳アイヌ協会会長中村さんの挨拶より

「マレク漁」とは、漁で突かれて命を落とす鮭の魂を神におくる儀式です。鮭が苦しまないように頭を突くのだそうです。実際にはもっと大きな木造船で行いますが、今日はイベント用に造られた実演用の木造船を使用します。法律の活用でやっとこの儀式ができるようになりました。

予め申込みをした人は体験した後、その鮭の持ち帰りができます。オハウにすると美味しいとのこと。オハウとは、石狩鍋の元になる食べ方ですが、文字による記述で残すことができずそれは定かではないとされています。残念なことです。

アイヌの人達は取れるだけ取り尽くすのではなく、食べられる範囲で獲得すると考えています。人間と同じように命がある生き物すべてを神としていました。八百万の神、縄文時代からの考え方です。

以下、先日視聴した講演会から北海道史を記してみました

北海道の時代区分は、旧石器時代と縄文時代は同様ですが、その後は、江戸時代まで本州の時代区分とは異なります。弥生時代・古墳時代・飛鳥時代→続縄文時代、奈良時代・平安時代・鎌倉時代→擦文時代、(続縄文時代と擦文時代はオホーツク文化期)、室町時代・安土桃山時代・江戸時代→アイヌ文化期。

『創立60周年文化財トークショー「札幌の文化財を巡る」北海道文化財保護協会副会長 田山修三さんの講演より』紀伊國屋書店札幌本店にて 10月17日

正直、小学校の歴史学習では北海道の江戸時代までを上記のように押さえられていなかったように記憶しています。江戸時代までの北海道は、アイヌの人々が主流の時代が続いていたわけです。過去には縄文時代は野蛮な時代?と捉えられていましたが、最近の書物では価値のある時代として評価が変わっています。一万年も続いてきた人々が穏やかに暮らしていた縄文時代。

『「縄文」の新常識を知れば日本の謎が解ける 関裕二著』(PHP新書)より

縄文人の暮らしは決して原始的ではなく、現代に通じる習俗と信仰と生活を完成させている。日本の文化と歴史の再評価が始まり、縄文土器や土偶に注目が集まっている。東海の孤島の住民が縄文人であり独自の発展を遂げ、その末裔が私たち。「縄文一万年」の持つ意味は大きく、「日本文化と民族の揺籃期が縄文一万年」。

この時築き上げられた三つ子の魂はちょっとやそっとで消すことはできない。縄文一万年の間に培われた、「大自然とともに生きる」「あらゆるものと共存する」という発想と「自然の猛威の前に人間は無力だ」という諦念。万物に精霊や神は宿ると信じ、大自然(万物、あらゆる現象)を神に見立てた。これがアニミズムや多神教特有の信仰形態。縄文人を侮ることはできない。一部分を要約

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