コロナ禍の北海道は、「緊急事態宣言」に続く「蔓延防止等重点措置」で公共施設は休園や休館をやむなくされていました。桜のシーズン前からでしたので、「北海道知事公館」前庭に咲く桜や藤等には今シーズンもお目にかかれませんでした。二年続きの非公開。近くの「円山公園」の混みようを避け、広い前庭に佇む巨木桜を見ようと、知る人ぞ知るお花見の隠れた名所となっています。
7月11日以降、やっと一般公開された「北海道知事公館」前庭
暑さが続きますので、若干涼しめの夕方にウオーキングがてら出かけてみました。手入れが行き届き芝生が敷き詰められた広い前庭。そこに樹齢を感じさせる樹木が原始の面影を残しています。縄文の人々が生活した痕跡が残されている場所があるようです。深い森を思わせる樹木と野生の植物。
【オオウバユリ】
ミニ群生地は健在でした。先に咲いた花は萎みかけ、下から上に向かって次々と咲いていきます。上記の写真は昨年の「オオウバユリ」で実から種を放出した跡です。
【マイズルソウ】
小さな白い花は実へと変わっています。茶色の数珠のような実で、花のイメージとは異なりました。
【ハマナス】
数株のハマナスがありました。濃いピンク色の花に混じって緑色やオレンジ色、そしてミニトマトのような真っ赤な実を付けています。
【ギボウシ】
この時季は前庭に咲いている花があまりない中で、丸みを帯びた葉が茂り中から薄紫色の花がのぞかせています。すぐ近くに藤棚があります。葉の元気が良すぎるのか、茂り過ぎていて花の面影は見られません。
【梅】
足下に梅の実が落ちています。見上げると手入れが行き届いた梅の木が。「桜切るバカ、梅切らぬバカ」という言い伝えがあるように手入れ抜群です。
まるで「天然のオブジェ」です
樹齢を感じさせる樹木が多く、その根の広がり方が凄いのです。そして、枯れかかったつる性の枝にヤマブドウが絡みつき造形物のように見えました。枯れて朽ちそうな木の枝や根は捨てられずに、そのまま自然に放置されそれが返って良いのです。
樹木と植物に穏やかな気持ちにさせられ
樹木と植物にはゆっくり巡っていると穏やかな気持ちにさせられます。森林浴といいますが、都会のオアシス。
帰り道、歩道脇に見つけたアメリカイヌホオズキ
【アメリカイヌホオズキ】ナス科ナス属 薄紫色のナスやジャガイモ、トマトに似た花です。
帰り道、歩道脇に見つけたアメリカイヌホオズキ。「北海道近代美術館」前庭には、円形に刈られたオンコの木に絡まっていたのですが、今年は綺麗に刈り取られ見ることはできません。珍しい植物とは思いつつも雑草の部類なので刈り取られるのも致し方ありませんが、ふと寂しくなりました。
追記:2021.7.23今日の朝刊に寄ると
コロナ感染者がまた増加中の札幌市と北海道です。独自の政策で「北海道立」系の施設は暫く閉館となります。