登山口を目指して歩いていると、このところの春の暖かさが道端の花にさえ開花を促しているようです。満開の「クロッカス」や咲き始めた「キバナノアマナ」などに。
「三角山」に初春の花はもう見られるのでしょうか
登山口駐車場に辿り着くと、既に午前10時近くのためか満車状態です。りんご園に続く道には縦列駐車している車さえあるほどでした。「三角山」は昨年から人気の山に仲間入りしたようです。ほとんど幹線道路沿いの駐車場が登山口で、そこから躊躇せずに登山ができるという利点が理由に挙げられます。更に何よりも、三密を避け手短に自然の中を満喫できるからでしょうか。
5~6輪の「キクザキイチゲ」を見つけました
歩き始めて程なく小さな白い花を見つけました。地味で目立たない花なので見落としそうです。カメラを向けていた方に花の名前を伺ったら「キクザキイチゲ」とのこと。葉より花が咲くのが先で、赤みを帯びた葉が微かに出ている程度です。単独で咲き僅か5~6輪の「キクザキイチゲ」です。
よく似た花に「ヒメイチゲ」や「エゾイチゲ」があります。カメラを向けた花は区別がつかず、それらが混同し間違えているかもしれません。ごめんなさい。
*帰宅後、写真を比較しながら図鑑で調べてみたところ、花片の形と数、中心部が異なります。「ヒメイチゲ」、「エゾイチゲ」、「キクザキイチゲ」の違いのはっきりとした根拠はわからずじまいでした。
「二の坂」手前の右側斜面一面に「エゾエンゴサク」が咲いていて
「二の坂」手前の右側斜面一面、「エゾエンゴサク」の群落です。薄水色の花と薄紫色の花、よく見ると色に違いがあります。「エゾエンゴサク」はこの辺りにのみ咲いていて、他のところでは見られませんでした。南斜面ではなく、北斜面に登山道が多いため花そのものがは少ないのかもしれません。それとも、もう少し暖かくなると芽生えてくるのでしょうか。日を改め確かめに来てみます。
「六の坂」までは登山道に残雪がありました。幸い横に歩きやすい落ち葉の道が続いています。「七の坂」と「八の坂」は階段状の登山道となっていますが、残雪はなく安堵しました。
一株の「ナニワズ」を見つけて
「九の坂」を過ぎ、間もなく頂上という一歩手前に一株の黄色い花を付ける「ナニワズ」を見つけました。周りを見ても他には見当たらず、たった一株きりの開花間近な「ナニワズ」。
「頂上」は大勢の登頂に満足した人たちで
頂上は矢張り「密状態」?で、今日の駐車場の混み様、そのままでした。澄み渡った青空の下、ゆっくり登頂を味わっていたい気持ちを抑え下山しました。下山時もこれから山頂を目指す登山者で絶えません。春の暖かさとコロナ禍で自粛生活が続いていますので、せめても自然の中が一番のようです。
昨年からキャンプにも人気があると話題になっています。今日の登山者には元気にいっぱいの就学前のお子さんも多く見受けられました。1歳位のお子さんも背負われながら登頂です。「こんにちは、バイバイ。」と声を掛けると、ニコニコ顔で手を振ってくれました。思わずこちらも微笑みを返して。
「キクザキイチゲ」?、「エゾエンゴサク」、「ナニワズ」に遭うことができた初春の「三角山」です。