日記

「食品ロスを減らしたい 井手 留美:食品ロス問題ジャーナリスト」(NHKラジオ第一)ラジオ深夜便より

投稿日:2020年5月17日 更新日:

「NHKラジオ第一 ラジオ深夜便 美味しいもの仕事人 食品ロスを減らしたい」はアンコール版である。再び視聴してみた。確か、この日記に記していたと思っていたが、丁度この日記を立ち上げる数日前の放送で思い違いであることわかった。記したのは紙ノートだったので、改めてこの日記へ。

井手 留美:奈良女子大学食物学科卒、女子栄養大学大学院(栄養学博士)、東京大学大学院農学研究科(農学部修士)、ライオン(株)、青年海外協力隊を経て日本ケロッグ広報室長等、食品ロス問題ジャーナリスト、2019.1.9NHKラジオ第一で語る)

日本は食品廃棄が驚くほど多い

現在、食を巡る課題として1年間に2800万トンの廃棄物の中に643万トンの食べられるものが含まれている。今でも390万トンの食料品がそれを必要とされる世界の国々へ寄贈されている中で、日本だけでその量の1.6倍も廃棄していることになる。2016年からそれを啓発してきている。

例えば、スーパーで食品を奥から引っ張り出すと、手前の食品が残り結果として食品ロスとしてゴミになってしまう。ゴミ処理として税金が使われる。すぐ食べる時には賞味期限が近くても十分で、割引されているものが多くお得であり、上手く利用すると良い。

「賞味期限」と「消費期限」を見極めること

2008年から関わっていて、やっと2019.5.24に「食品ロス削減推進法」が可決された。アメリカにはフードバンク制度があり、へこんだ缶詰などをストックしている。スーパーやコンビニでは、常時食品を置いておかなければならなくて、陳列された商品が足りなくなると認められないので作りすぎている。

美味しさの目安を示す「賞味期限」が要因。例えば、ミネラルウォーター等、期限がない。蒸発する分の内量が担保される期日で記入されている。お惣菜や生クリーム等は、「消費期限」5日以内で表示している。「賞味期限」と「消費期限」を見極めること。

砂糖、塩、ガム等と水分の少ないものは期日無し。卵は10℃以下で保存すると57日間食べられる。今は、パックしてから2週間の「賞味期限」だが、実際にはそれ以降でも大丈夫。2週間で廃棄してしまうとは、鶏さんに申し訳ない。

美味しく食べられるのに、「賞味期限」を0.8がけしているので、2割ほど短くなっている。出荷された後、様々な状況に置かれること、例えば、出荷の手順や日数、想定外の放置等を考慮しているので、0.8がけになってしまう。

食品に関わるようになったきっかけは5歳の時に

5歳の時に、母親が作っていた葛湯が火にかけるとドロドロになるのはなぜかと疑問に思ったり、カップケーキ作りの影響で食に目覚めた。大学卒業後、化粧品メーカー研究所に入った。その後、青年海外協力隊で活動。研究職は長いスパンで世の中に役立っていく。研究が面白かったし、食関係に進みたかった。

東南アジアに興味があったが、食文化、気候、人とのネットワークが違い難しかった。ネットではなく手紙(紙)でやりとりし、大変だった。食品加工隊員としてフィリピンで活動した。特産品のモロヘイヤは栄養価が高いのに食べない。あのネバネバが嫌いだったようで、ネバネバしない食べ方を工夫した。クッキーやキャンディーに加工し、手に職がない女性が多いので、お金を得る手立てとして女性たちに教えた。

東日本大震災後

東日本大震災後、役に立った。被災地で活動し理不尽なもどかしさを感じ会社を辞めた。22万8千食の手配を岩手県へ。フードバンクでトラックに乗り込み宮城県へ。独立してフードバンクの広報責任者として社会貢献している。現在、食品ロスを減らすための行動に携わっている。

現在の日本は熱を出しっぱなしの状態。作りすぎない、売りすぎない、買いすぎないこと、どちらもロスを考えることへ繋がる。365日、燃えるゴミとして日本全体で2兆円の税金が使われている。その40~50%は食べ物で、ゴミにするため燃やすために食品を作っていることになる。その税金を福祉や教育に回せないのか。この現実を、海外から見た時、恥ずかしいとは思わないのか。

このようなフードバンクの活動はアメリカから始まった。日本では、お寺のお供え物を子供のおやつにすることから始まった。フードドライブの活動として、物を集める活動がある。人が集まるところで、家庭で余った物、食品を持ち寄り、必要とされるところへ寄付する考え方。方法として、フィトネスクラブ等にボックスを設置して余った物を入れる等。各市町村へ問い合わせることができる。

家庭でできること、冷蔵庫やストッカーを見回して

1.量の確認 2.空腹の状態で買い物に行かない(64%増えるという研究データがあります。)3.買い物時には、手前から取る 4.期間・数量限定のまとめ買いに注意する 5.調理の時、食材を使い切る 6.残った料理は、別な料理に変身させる 7.賞味期限、おいしさの期限を確かめてから 8.保存用食材はサイクルで使う 9.外食時に注文し過ぎない 10.外食時に残さずに食べる 残ったら持ち帰る

これから、お子さんたちに伝えたいこと

食べ物の大切さを知らせたい。食べ物になっている命には限りがある。今、地球はもう一つ必要だと言われているくらいだ。無駄をなくすことで地球を救う。

「井手 留美さん」のお話を聞いて

「新型コロナ」で自粛が続く中で、買い物が制限されているといわざるを得ない。今こそ考えながら生活していく必要性に迫られている。食品の購入、買い置きに無駄はなかったのか。食品以外でも、自分の生活を改めて見つめていく良いチャンスである。最低限必要な物、いらない物として。時間はたっぷりあるのだから。

大きく考えると環境問題へ広がっていく。

 

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