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日記

「もったいない精神で建築を変える 佐々木勝敏:管理建築士」(NHKラジオ第一)ラジオ深夜便から

投稿日:2020年3月5日 更新日:

「緊急事態宣言」の北海道。ラジオに耳を傾ける機会が必然的に多くなっています。ながらが多いにも拘わらず、「もったいない精神で…」に、聞き入ってしまいました。日頃、繁華街を歩いていると巨大なビルやマンションの取り壊しが目に入ってしまいます。中央区の区役所は近々建て替えの予定がありますし、築40年を経た「元厚生年金会館」はその準備に入っていました。日本の基準によるのでしょうか、40年?

佐々木勝敏:愛知県出身  管理建築士、地球・自然・環境・空間・人間が融合した状態をつくることの大切さを考えている方です。住宅・ビルは30年から50年の寿命と言われていますが、長持ちする建築、100年建築物語を提唱しています。

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「もったいない精神で建築を変える」

木造建築は20~30年、コンクリート建築は60年の寿命がこれまでの常識でした。バブル期、高度成長期に市場的ビジネスでそうなってきました。考え方の問題点を指摘し、それを再考し発想の転換を図り、壊すのではなく中古ビルをメンテナンスし、改修をしていくという方向で考えました。

例として、健康オフィスマンション:家のような暮らし良い仕事場、100年建築、レイアウトの変更(ラジオなので、イメージがつかめないところがあります。)1.健康第一を考え、使い続ける100年。天井を剝がして露出させる。電気コードや水道管をむき出しにすることでメンテナンスしやすくなる。2.杉の木材を床材にする(地産地消)3.壁・天井に漆喰を使う。

佐々木勝敏さんの会社の立ち上げ

35歳、はじめは建築とは関係がない職業だったが、開発し環境を変え自然を守ることを対象にしていた。環境を作り守るという環境の創造。緑の環境の維持と再生。環境(自然)持続と建築(人工)、社会環境その三つのバランスを取り、生活者を含めて持続させていく。太陽光発電(再生エネルギー)を使って地球温暖化対策を考える。21世紀の住まい方を研究し、色々な立場からの環境問題を考えるセミナー事業とワークショップの二つの事業を現在行っている。

「幼稚園」「保育園」「学校」「老人施設」を地域で考えよう。「老人施設」ではなく、「老人の住まい」に変えよう。個室とリビングルームでお互いの生活を刺激し合い、介護者は同じ目線で接していくという、ユニットケアの考え方。これはスェーデンが発祥の考え方で、「施設」から「住まい」へ、地域の中でつくっていこうというもの。

子供達に対して環境教育を「熱」を通して考えさせた。断熱と機密をどう考えたらよいか、段ボールとガムテープを使って実際に試行錯誤して家をつくらせた。冬用に断熱に力を入れると夏はクーラーが必要になってしまう。それでは電気を使いエネルギーを要する。より良い家をつくる体験は自ら調べ、自ら考える。どうして?、なぜ?と考えさせることで子供たちは学んでいく。

造る時には廃棄するものを考えるながら循環型社会システムを

古い中小ビル街は、その形が街の表情をつくっている。それを壊すのではなく、イメージを変えないでどのように維持管理していくのか。内装を変えることで、オーナーの愛着を活かす工夫をしていけないのか。これからも、大手企業より中小企業の工務店に情報を提供していきたい。

壊したものを捨てるという、今の建築へのイメージを変えたい。建築廃棄物が多すぎるので、それを減らしていきたい。造る時には廃棄するものを考えながら循環型社会システムを構築していかなければならない。これからは、正に再利用の時代がやって来る。そのような仕組みの中で考える必要がある。さらに、具体的事例を出して「100年建築セミナー」をやっていきたい。啓蒙活動、ワークショップ、シンポジウム等を交えて。

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「佐々木勝敏さんのお話」から考えさせられたこと

テレビ視聴をしていて、ヨーロッパでは先祖代々から引き継いでいる家が多く、そこに今でも住んでいる映像を目にします。石造りの家で道路は石だたみが多く、未だ朽ちることはない。日本はあちらこちらで道路の補修工事が頻繫に行われ、更にあの陸橋はいつまでもつのかと、不安になることもしばしばあります。

「消費は美徳」と言われている時代がありました。正しくバブル経済の時代です。共働きであった我が家は、新居を構え二人とも転勤が多い仕事だったので、必要最小限一家に二台の車を所有し子供たちの送り迎え等に使っていました。車を所有していると、2年ごとに車検があります。それでまた新車を購入と、今考えるとなんと無駄なことをもったいないことをしていたのでしょう。

けれども、その頃の社会は我が家のみならず、そのように回っていました。現在、車に関しては考え方が変わってきましたが、「家」、「建物」(建築物)に関しては変わらないように思えます。これまで、山を削りどんどん住宅地や商業地にしていきましたが、少子高齢化問題が直ぐそこまでやってきています。土砂崩れが容赦なく住宅地を襲い、台風がもたらした大雨。温暖化はひしひしと身近なところにまで影響を及ぼしています。

ふと、何気なく考えていたことを職業として捉えている佐々木勝敏さんです。「もったいない精神」でそろそろ本腰をあげて、新築一戸建て、新築分譲マンションを大々的に売り出す時代から変えていかなければならないと思います。中古住宅をリニューアルして販売する、40年以上耐えられる建築物を研究する等の必要性を考えさせられてしまいました。

併せて、太陽光発電等の再生エネルギーを使った地球温暖化対策を建築物や住宅に取り入れていく必要性です。更に、これからは再利用と廃棄について様々な分野で取り上げていかなければなりません。

2020/05/13 追記 再放送されていて

今朝、何気なく「NHKラジオ第一深夜便」を聴いていたら、再放送されていました。さすが、「佐々木勝敏」さんの語り口に「今だからこそ、そうあらねばならぬ。」重要性を実感致しました。マスコミによると「新型コロナウィルス感染症」に関してアフターコロナが叫ばれています。ここで、これまでとは異なる価値観の必要性があるように思うのです。

「新型コロナウィルス感染症」で「緊急事態宣言」が出された直後の放送でしたが、2か月後の現在、状況は殆ど変化していない北海道です。ずっと、自粛を要請されたままなのです。夏になると少し落ち着き、秋から冬になると再度感染が広がっていくのではないかと言われている中、そろそろ目に見える形での出口戦略を示してほしいものです。

最近のラジオ番組は年度替わりで再編成されたり、「新型コロナウィルス感染症」関係でスタジオ収録ができず再放送ものが多くなっています。すっかり、NHKラジオ第一 深夜便「午前4時台もの」からご無沙汰しておりました。今朝、何気なしに入れてみたら、一月前の「佐々木勝敏」さんでした。当時、新鮮味を帯びながら聞き入ってしまったのを覚えています。

その感動をこのページに記してみたのですが、しっかり聞き取りって文章に表現できなかった部分が多く、反省しております。あまりにも多くの方々がこのページを開いて下さり、「NHKらじるらじる聴き逃し」と間違えてこのページへ入ってしまったのではないかと申し訳なく思います。

人類に100年に一度襲いかかった感染症は、10年や20年のサイクルになってきています。今回の「新型コロナウィルス感染症」は環境問題が要因の一つとして上げられると唱えている学者がいるほどで、「佐々木勝敏」さんの考え方そのものです。

 

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