日記

『北海道立文学館「人形劇からとび出した人形たち」』は、1月13日(月)まで

投稿日:2020年1月9日 更新日:

昨年の11月16日(土)から開催されている『北海道立文学館「人形劇からとび出した人形たち」』は、1月13日(月)までの開催で、後4日となりました。今日、9日(木)は、「人形浄瑠璃公演」が予定されていたので、出かけてみました。定員僅か50名(当日先着)でしたので少々早めに。以前、この様な催し物で電話予約をすると、既に定員になっており、ついていないことが多くて。

午後1時の開場で50名の席は、程なく満席状態となり、近隣の児童館の子どもたち十数名が職員の方と観覧に来ていました。脱いだ靴をきちんと並べ、コートを自分が座った脇に置き、その後の観覧態度も良くて感心させられてしまいました。開演前の公演内容の説明時には、その子供たちの反応がほかの観客から笑いを誘い微笑ましく思えたほどです。

身近に本格的な人形浄瑠璃を見られるなんて、この子たちは恵まれています。ちなみに私は人生初ですから。更に、私のみならず、今日の来場者のほとんどは初めての方々で、北海道にこの様な文化が根差されていなかったせいでしょうか。

人形浄瑠璃公演 「さっぽろ人形浄瑠璃芝居あしり座」

「さっぽろ人形浄瑠璃芝居あしり座」は北海道唯一の人形浄瑠璃劇団です。人形浄瑠璃は日本の古典芸能の一つで、三人づかいは江戸時代の「竹本義太夫」が「近松門左衛門」の戯曲で始めたそうです。人形浄瑠璃は、元々、室町時代からありましたが、三人で行うことにより人形に感情移入ができるようになったとか。三人の人形の動かし方を観察していると、一人は頭と右手を(ここが一番メインかもしれません。)、二人目は両足を、三人目は左手で、三位一体の操作でした。足を操作しながら、足音もご自分で擬音を入れながら。

「二人三番叟」五穀豊穣を祝って

人形の着物に大きく鶴と松が描かれており、松は神様が宿る木と言われ目出度さの象徴です。大きく鈴を振ることで種をまくしぐさを表し、これは五穀豊穣を祝っての動作。二体の人形が客席まで降りて舞ってくれました。上演後、劇団員が着物の松を指差し、「何の木かな?」と質問すると、「サボテン」と一人の子が答え会場は爆笑。若い松はなるほど「サボテン」に見えます。

「東海道中膝栗毛 卵塔場の段」

「十返舎一九」の話を基につくられたやじさん、きたさんのお話。義太夫に乗った人形さばきの巧みさに感心させられました。汗だくになって操作している様子がわかりました。三人の人形操作と、それに伴ってかもし出す人形の動きに引き込まれてしまった程です。

「祝い唄」

ご祝儀の祝い唄で恵比寿舞を基にしたアシリの神として、この劇団が創作した北海道オリジナル版。太夫(語り)二人と太鼓の生演奏でした。途中、観客を掛け声の「竿を下ろせば」「どっこいしょ」で巻き込み、最後には一体感を持った三本締めの雰囲気の中に終了しました。「さっぽろ人形浄瑠璃芝居あしり座」の「あしり」は「アシリ」が由来となって。

上演後は、人形づかいのワークショップがあり、子供たちが楽しそうに挑戦していました。残念ながら、会場で上演中の撮影はできませんでしたので、展示されている人形浄瑠璃の人形を写真におさめました。人形浄瑠璃以外の各人形劇団で上演された可愛らしい人形たちの展示も合わせてご覧下さい。

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