日記

発酵鍋がブームに? 発酵学者「小泉武夫先生の心と身体の食事学」

日本の発酵食品は味噌、醬油に代表されるように何気なく日常の食生活に溶け込んでいる。日本各地には地域や気候に根ざした独特の発酵食品がある。鮒ずし、鱒寿司、くさや、飯寿司等。発酵食品は免疫力を高めるため優れた食品の誉れ高い。乳酸菌とミネラルも豊富で美肌効果抜群とか。

薬品ではないので、摂取したからといって即効性のあるものではないが、毎日の食卓に欠かさず取り入れることで知らず知らずのうちに身体の糧になっている。朝食に一杯の味噌汁、醬油味の煮物、漬物。ヨーグルト、チーズは牛乳の発酵食品。因みにチョコレートも発酵食品。

演題は『世界「塩辛」大全』と少々厳めしく、メインは「イカの塩辛」?

2019年度 第2回「小泉武夫文化塾」主催佐藤水産 会場佐藤水産文化ホール 15:00から16:30    『世界「塩辛」大全』先着限定160名。小泉武夫先生講師プロフィール 東京農業大学名誉教授・発酵学者・エッセイスト・「北海道名誉フードアドバイザー」。

第1回は定員オーバーで参加できなかったので、今回初めて参加。以前、テレビで一度拝見したことがある発酵学者の小泉先生は、世界中を駆け回り世界の民族の食文化の調査をしている。韓国のキムチ、ジョージアのチーズ等の発酵食品は有名。蚊の塩辛を食べたことがあるとか。日本が一番発酵食品を食べているようだ。「塩辛」は主に魚介類の臓器の加工食品で、塩漬け→貯蔵→発酵の過程を経る。

一般的にはイカで、ホタルイカを生きたまま醬油につける、イカをそのまま漬け込んだ沖漬等。沖漬をイカ飯にしたコロ(わた)とイカ塩辛のアヒージョが美味しいとか。イカの沖漬けは、釣り好きだった夫の体験談では、イカを釣り上げたら直ちに予め調味しておいた液へそのまま投入し漬け込む。今考えるとかなり残酷だが、内蔵へ直に味が染み込み美味しかった。その過程を話されると、少々後ろめたさを感じてしまったものだった。

日本各地のご当地塩辛

○福島 塩辛炒り 鰹節の削りカス・鰹の塩辛・砂糖を炒り煮する。塩辛汁 コンニャク・里いも・大根・人参を塩辛の上澄み液で煮る。 ○高知 酒盗(カツオの腸) ○石川・愛知・山口 このわた(ナマコの腸)「このわた酒」は絶品  ○岡山 エビの麹漬け としろ(アワビの内臓)○宮城 ほや 牡蠣 ウニ(ガゼ) ○秋田 いさじゃ(あみ)*くさや・銀杏より臭い

○北海道 イカの塩辛は言うに及ばず めふん(鮭の腎臓 背ワタ)貧血予防に良い。オホーツク海沿岸育ちの夫は大好物だったが、私は今でも食べられず。貴重品で高価であるにも関わらず、あの真っ黒な色と独特な舌触りがどうも苦手だった。他に、鮭や鰊の切込、鮭・鰊・鰰・キンキの飯寿司、鰊漬け・鱒漬け等、美味しい漬物いろいろ。塩辛から少し外れてしまったが、北海道には他にはない様々な発酵食品がある。

野菜不足になりがちな長く寒い冬を乗り越えるための知恵なのであろうと、思われる。最近は余り見られなくなったが、11月になると初冬の風物詩、あちらこちらの軒先には漬物用の大根が干してあった。子供の頃、母親手作りの鰊漬けと鱒漬け、そして飯寿司が大好きだった。胃が病むほど食べたものだ。

外国の塩辛

○韓国 あみ・あさりの塩辛 何といってもキムチに欠かせないもので、その量と言ったら想像以上。晩秋から初冬にかけて、あちらこちらがキムチ一色になる韓国。 ○中国 臭豆腐(とにかく臭いが、油であげると臭いがなく美味しい。)○カンボジア 午後2時から4時頃、スコールがあり、メコン川支流から泥水と一緒にミミズ等の豊富なエサが本流メコン川に流れ込むので、魚にとって格好のチャンス。それで魚が巨大化する。大ナマズは体長2.7m、体重290kgにもなる。世界最大級の淡水魚。魚肉は乾燥して干す。浮き袋の塩辛はコラーゲンがゼラチン化してとろける。米作地帯なので、魚醬を同時に作る。白子の塩辛は絶品。

○ラオス コオロギ、タガメ(ラ・フランスの臭い)、カイコ、クモ   カンボジアやラオスは、塩そのものが調味料になる。チベットには、塩湖や塩の砂漠があり、発酵と塩の文化が根付いた。 ○スェーデン 鰊の発酵缶詰(焼く前のくさや、焼いた後のくさや、納豆等比べ物にならない程の臭い) ○ジョージア チーズの塩辛  ○イヌイット キャビア アザラシのお腹で鳥の塩辛をつくる

○ツンドラ地帯 蚊(ユスリカ)が卵を産み、その後、空一面が真っ黒になるほど一斉に孵化する。それをウミツバメが食べるので、胃袋は蚊の塊りになり胃袋の中で塩辛ができる。かなり衝撃的な塩辛だが、先生はそれを食べたとか。蚊(ユスリカ)は殆どがオスで刺されることはないが、たった一匹のメスは刺すそうだ。たかが塩辛、されど塩辛の講演会だった。

2019.11.7追記 NHKラジオ第一スッピンより 今年の注目鍋は「発酵鍋」

鍋料理が恋しくなる季節がやってきた。今年の注目鍋は「発酵鍋」?一番手ごろなのは市販されている白菜の漬物で、いろいろな添加物が使用されていない純粋に塩と白菜の塩漬けが良いらしい。白菜六分の一カット分ぐらいを食べやすい大きさにし、水500㏄、それに鶏団子や長ねぎ・豆腐で普通の鍋にする。様々な鍋用の汁が市販されておりそれが500円としても、白菜の漬物は2~300円くらいで、お財布にも優しい。調味料を入れなくても漬物そのもの塩味・甘味・旨味・若干の酸味があり美味しい。生の白菜を使用するよりシャキシャキ感がある。私は更に友人手作り大根のべったら漬けで鍋にしてみた。これもまた格別の美味しさ。

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