日記

「三角山」へ行こう、今日は「みどりの日」です

投稿日:2019年5月8日 更新日:

札幌に転居してから、円山、三角山、藻岩山の三山のうちどの山に登るかはその日の気分で気まぐれに決めている。
円山登山口までは歩きで、藻岩山登山口へは市電と歩きで、三角山登山口へは地下鉄とバスを利用する。夫が元気な頃は勿論マイカーで北海道内のどんな山でも本格的に登っていた。しかし、今は手軽に登れる札幌近郊の山もいいものだと思う。

5月4日、「みどりの日」である。「朝から晴天、こういう日は登山に限る。今日は三角山登山にしよう。」
午前8時半頃の山の手登山口駐車場はすでに満車状態であった。この山は山頂までの距離的はそれ程長くないが、途中結構急なところがあり、十分登山を満喫できるし気分が乗ると大倉山まで縦走する。それがまた楽しい。

尾根道には、エゾエンゴサク、エンレイソウ、ヒトリシズカ、ニリンソウが今が盛りと咲いていた。エゾエンゴサクはこの時季、札幌の山々のあちらこちらに群落をつくっているのだ。ヒトリシズカはその名のごとく全く目立たない花で、気をつけて探さないと忘れられそう。

花に見とれていると、つづら折の登山道となった。ここからひと頑張りし東屋が見えると頂上はまもなくだ。360度見渡せる。だから頂上ではいつきても感無量となる。手稲山はまだうっすらと雪が残っていたが、大倉山、円山は萌黄色に見える。

「山では知らない人でも行き交う時には、こんにちはとかおはようございますと、挨拶するんだよ。」と教えてくれたのは夫だ。
「えっ、知らない人に。どうして。」
「山のマナーだよ。」
数十年前には、登山をしていてそんなマナーがあるなんて知らなかった。それから、何度か登っているうちに「なるほど。」と、思えるようになった。

さらに、狭い登山道で休む時には、片側によって道をあける、登りと下りでは登りの人を優先するなど、登山には暗黙のマナーやエチケットがある。けれども、最近は我が物顔で我先にと他人には関係なしを目にすることが稀にあるのは残念だ。今日、それらを感じてしまった。

小さなお子さん連れの若いご夫婦に「すみません。」と、声をかけながら横を通り過ぎようとした。すると道を空けてくれて「ちゃんと挨拶できたかな。」と、若いご夫婦はお子さんに教えている。その子と目が合い「こんにちは。」と、思わず微笑んでしまった。その後、私が登山中、背後にす速く登ってくる気配を感じすかさず「どうぞ」と譲った。私はマイペースでのんびり登っているので、かえって迷惑をかけてしまうからである。

それから、登山道の真ん中で休憩している10人くらいの中年グループがあった。こういう場合はなかなか通りずらいものだ。こちらから「すいません。」と、言いながら通してもらった。

下山途中、年配の男性が登ってきた。横に寄って「どうぞ」と、声を掛けたら「あんた、偉いね。さっきの女の人は頼んでも避けてくれないし、こんにちはもないし。」
特に私は偉いわけではなく「待っていても、ほんの数秒ですから大丈夫ですよ。」と、答えた。

今日の「北海道新聞 朝刊 『卓上四季』」に、人間関係が複雑化し、孤独になって煩わしさから開放されるのは、この上ない贅沢かもしれない。「一人焼肉」「一人カラオケ」「ソロキャンプ」などがブームとあった。
そういえば、札幌近郊の山々の登山では私を含め「お一人様」が多いように思われる。登山は確かに疲れるが、それぞれ癒し系を求めてやって来る人が多いのではないか。

癒し系のはずが負担系にならないように。これからますます登山には絶好の季節を迎える。札幌近郊の自然溢れた山々へ是非訪れてみてはいかがですか。帰り道の円山周辺、円山公園のソメイヨシノはそろそろ散り始めていたが、南円山6条通りの八重桜は満開で桜のトンネルをつくっていた。

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